メキシコシティ・オリンピック(1068/10/12~10/27)

 メキシコシティオリンピックの体操女子は、チェコスロバキアの女王チャスラフスカ選手とソ連のラチニアの後継者と目された美少女クチンスカヤ選手の対決に話題が沸騰した。チェコスラバキアの選手たちは、抗議の意思を示すため、濃紺のレオタードで競技を行った。チャスラフスカ選手は、円熟した演技で個人総合と種目別三つの計4個の金メダルを獲得して女王の座を守った。種目別床では、チャフラフスカ選手とソ連のライサ・ベトリック選手が同点優勝した。種目別で唯一優勝を逃した平均台のメダル授与式においては、金メダルを獲得したソ連ナタリア・クチンスカヤの受賞の間、チャスラフスカも顔を背けることで抗議の意を示したが、後述する2008年のインタビューにおいて内心は「かわいそうだと思いました」と振り返っている。チャフラフスカ選手は、競技終了後、東京オリンピック陸上男子1,500m銅メダリストヨゼフ・オドロジル陸軍中尉とメキシコ市内の教会で結婚式を挙げた。

 

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